研究情報

コラム:ウィルス侵入の最前線で戦う「唾液IgAパワー」

副学長・大学院研究科長
槻木 恵一 教授

近年、多くの研究機関が唾液の成分と働きに注目し、唾液の重要な作用が次々に発見されています。
唾液は消化液にとどまらず、風邪インフルエンザなどの感染症の予防、日本人の死因の上位を占めるがん脳卒中肥満生活習慣病の予防、歯周病誤嚥性肺炎などの感染症予防、アンチエイジングなどにも深く関わっています。

健康の基本は唾液にあり!

唾液はまさに新時代の“万能薬”といっても過言ではありません。
唾液がしっかりと機能するには、唾液の量や質が大切です。唾液には“IgA”という成分が含まれていて、身体の中に入ろうとする細菌類をシャットアウトし、鼻やのどなどのウィルス侵入の最前線で、防御の重要な働きをし、免疫力の強い身体を作っています。
そのIgAの働きを高めるとして、いま注目が集まっているのが、R-1乳酸菌などの発酵食品や食物繊維です。

図引用:レタスクラブ2019年12月25日号

近年の研究によって、ヨーグルトを毎日摂取していると、インフルエンザウィルスに反応しやすいIgAが増えることがわかっています。
インフルエンザ予防のポイントは、手洗い、マスクの着用などによって、手についたウィルスを鼻やのどへ接触感染させないことです。
万一、ウィルスがのどに及んだ際でも、唾液中のIgAを活発に働かせてインフルエンザを退治したいものです。

このヨーグルトの乳酸菌は、腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)を整え、腸管粘膜の免疫力を高める働きをします。
腸管の免疫力が高まると全身の免疫力が高まって、唾液腺では唾液中のIgAも増えるのです。
ヨーグルトに限らず、納豆などの発酵食品の摂取によって腸管免疫力を高めることも効果的ですので、受験生等の皆さん、風邪などの予防に、「唾液力」をきたえてみてはいかがでしょうか。

[図引用:レタスクラブ2019年12月25日号]

プロフィール

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副学長・大学院研究科長
槻木 恵一 教授

神奈川歯科大学大学院口腔科学講座環境病理学教授。1967年東京都生まれ。1993年神奈川歯科大学歯学部卒業。1997年同大学大学院歯学研究科修了歯学博士。2007年より同大学教授。専門分野は環境病理学。プレバイオテックスの一種であるフラクトオリゴ糖の継続摂取による唾液中IgAの分泌量増加とともに、そのメカニズムとして腸管内で短鎖脂肪酸が重要な役割を果たすことをあきらかにし、「腸―唾液腺相関」を発見した。ホンマでっか!TV、予約殺到!スゴ腕の専門外来SP、めざましテレビなどのメディアにも出演。

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